ホーム / 税務ノウハウ / 相続・贈与 / タワマン節税はまだ効果がある?相続税評価の仕組みと規制強化を税理士が解説

タワマン節税はまだ効果がある?相続税評価の仕組みと規制強化を税理士が解説

税理士をお探しですか?

zeip は、あなたに合った顧問税理士が見つかる無料の税理士紹介プラットフォームです。会員登録なしで面談を申し込めます。

税理士を探す

「タワマンを買うと節税になる」という話を聞いたことはありませんか。結論から言うと、かつては絶大な効果があり、規制強化で以前より縮小したものの、今でも一定の相続税対策効果は残っています。この記事では、zeipTV で Miraie 会計事務所の糸田さんに伺った内容をもとに、タワマン節税の仕組みと規制後の現状を解説します。

なぜタワマンが節税になったのか:評価額と時価のギャップ

相続財産の評価は、現金や株なら**時価(その時の値段)**で決まります。ところが不動産は時価では評価しません。

  • 土地: 路線価で評価(時価の7〜8割程度)
  • 建物: 固定資産税評価額で評価(同じく時価より安い)

不動産はもともと評価が時価より安いのに加え、タワマンには特有の事情があります。

  1. 土地の持ち分が極端に小さい — 狭い敷地に多数の部屋があるため、1部屋あたりの土地の評価はわずか
  2. 建物の評価は「作り」だけで決まる — 固定資産税評価額は材料・施工方法・面積で決まるため、銀座でも山奥でも、最上階でも1階でも、同じ作りなら同じ評価

その結果、人気の高層階ほど時価と評価額のギャップが開きました。動画の例では、時価1億円の部屋の相続税評価が約4,000万円。現金1億円をそのまま持っていれば1億円に課税されるところ、タワマンに変えれば半分以下の評価になり、しかもタワマンは値崩れしにくく売ればお金に戻せる——これが人気の理由でした。

規制強化:評価額は「時価の6割程度」に

自分が住まないタワマンを相続税対策のためだけに買う動きが広がったため、国税庁が計算方法を改めました。

時価と評価額の乖離(評価乖離率)がひどい場合には、築年数や階数などを加味した計算で評価額を時価の6割程度まで引き上げる仕組みです。「6割」は、一般的なマンションの評価水準(時価の6割程度)に合わせたもので、「せめて他のマンション並みには払ってほしい」という趣旨です。

それでも効果はゼロではない

規制後の状況を整理すると次のとおりです。

財産の持ち方 相続税評価の目安
現金1億円 1億円(そのまま課税)
タワマン(規制前の高層階) 4,000万円程度の例も
タワマン(規制後) 時価の6割程度

高層階と低層階の極端な差は是正されましたが、不動産の評価が時価より安いこと自体は変わらないため、現金で持ち続けるよりは相続税対策になります。「以前ほどの効果は減ったが、相続対策にはまだ使える」というのが動画での結論です。

なお、不動産を使った相続税対策は金額が大きく、居住実態や購入時期によっては税務署に否認された事例もあります。実行する場合は必ず税理士に相談し、シミュレーションしてから判断しましょう。

よくある質問

Q. タワマン節税はもうできなくなったのですか?

なくなってはいません。評価額が時価の6割程度まで引き上げられ、以前のような極端な圧縮はできなくなりましたが、現金で持つより評価が下がる構図自体は残っています。

Q. なぜ高層階ほど節税効果が大きかったのですか?

建物の評価額は材料や面積など「作り」で決まり、階数や眺望の人気は反映されないためです。時価が高い高層階ほど、時価と評価額のギャップが大きくなっていました。

Q. 相続対策でタワマンを買う場合の注意点は?

規制後は築年数・階数などを加味した計算で評価されるため、想定した効果が出るか事前のシミュレーションが不可欠です。対策目的が露骨なケースは否認リスクもあるため、税理士に相談してから判断してください。

この動画に出演した税理士

税金の相談だけではなく、経営企画やCFOに得意な税理士が所属しております。 そのため、単に税金だけにとどまらず、親身な経営相談をすることができます。 経営者様と伴走して、経営が順調に進むこと...
得意分野
顧問税理士
経理・決算
資金調達